第17回資源循環型肉牛生産シンポジウム2020 日本産肉研究会第26回学術集会 合同シンポジウム開催案内
シンポジウムテーマ「新型コロナウイルス感染症パンデミックの経験を乗り越えて次の畜産を考える~これからの新しい社会システムにおける畜産の生産、販売及び消費を見直す~」
これまでの日常的な生産活動や経済活動が新型コロナウイルスによって崩れかけている。これは近代世界、畜産に対する警笛ではないだろうか。
畜産業界は近年、大きな波をいくつも乗り越えてきた。鳥インフル、口蹄疫の大量処分、BSEの発生、放射能汚染わら、ユッケ生食事件、レバー生食禁止、全て風評被害がまとわりつき、それに合わせ畜産物の価格相場が乱高下した。今回の新型コロナウイルスでも経済活動がストップし、生体、牛肉相場が崩れた。いかに国内の畜産業がインバウンド系の消費に依存していたか明確になったと思う。この前代未聞の渦中でも生産者は肉牛、乳牛を飼養し、流通業者は加工、販売していかなければいけない。新型コロナウイルスが収まればそれでいいのだろうか。今こそ、生産、流通、消費、研究者が改めて目線を同じにして、新型コロナウイルス感染症を乗り越えた先の新しい畜産を模索すべき時ではないだろうか?この見えないウイルスはかしこい。我々の今の業態で耐えられるだろうか?国内の反芻家畜生産は、ヨーネ病や白血病のような未解決の伝染病への対応も迫られている。畜産業界はウイルスと共存できるだろうか?国際化と防疫の折り合いをどのように付けて共存してゆけばよいのだろうか?本シンポジウムでは、これらの「?」を皆さんに問いたい。
環境リサイクル肉牛協議会と日本産肉研究会は共通の目的として「持続可能な畜産」を掲げています。家畜の人畜共通感染症の基礎を改めて学ぶとともに、真の持続可能な畜産の確立のため新型コロナウイルスで経験している「今」を生産者、流通業者、消費者の目線でご講演いただき、新たな畜産体系の構築の礎となるように環境リサイクル肉牛協議会、日本産肉研究会両会共催のシンポジウムを開催します。